職人の想い【第10回】

職人の写真

Story

お客様に届けたい
能作のものづくり

鋳造課 生型鋳造チーム

廣野孝文

作業風景

能作では、昔から高岡銅器の製造で用いられてきた
「生型鋳造法」で多くの製品を製作しています。
砂を押し固めて鋳型を作る生型鋳造法は、
熟練した職人技が必要です。
能作を代表する製品の
ひとつにベルや風鈴、
「そろり」などの花器があり、
それらはすべて真鍮でできています。
昔ながらの鋳造技術を生かし、
その一つひとつが職人の手作業により作られます。

入社当初より真鍮製品の造型に携わり、
今では生型鋳造チームの主任を任されるようになりました。
まだまだ学ぶことが多く、
先輩の背中を見て技を盗んだり、
日々うまくいかないことがあれば直接聞いたりしています。
後輩には積極的にコミュニケーションを図り、
困っていることがあれば
一緒に悩んで問題解決に努めています。

作業風景2

真鍮は電気炉を使って
ドロドロになるまで溶かしていきます。
溶かした金属を型に流し込む際、
金属の質が悪い(汚い)と良い製品ができません。
そのため、金属を溶かす工程の
一つである「溶解」は
とても重要な作業なのです。
1,000度以上に熱せられた
真鍮を混ぜる「撹拌」と、
不純物を丁寧に取り除いて
純度を高める「精錬」を
繰り返しおこなうことにより、
質の良い真鍮が出来上がります。

現会長(能作克治)が職人だった当時は、この撹拌作業を200回以上行っていたと聞いています。
自分もその技術を受け継ぎ、現在では真鍮の溶解作業のほとんどを自分が担っています。

本社工場で行われるイベントの際には
積極的に参加し、
お客様に少しでも楽しんでいただけるよう、
職人という立場で自らが
「能作のものづくり」を伝える活動に
取り組んでいます。

職人の写真

鋳造課 生型鋳造チーム
廣野孝文

人の手が伝える温もりあるものづくりを目指す
生型鋳造チームを率いる若きリーダー

Favorite

職人のお気に入り

<風鈴 - オニオン>

能作の風鈴はすべて真鍮でできており、
その澄んだ音色と余韻が長いのが特長です。
風鈴の造型にも携わっていたことがあり、
入社当時、母にプレゼントした
思い出深い製品です。

特に音色が美しく感じられ、
落ち着きのあるピンクゴールドの
色味も気に入っています。
夏になると実家のリビングには
この風鈴が飾られ、
心地よい音色を
今も楽しませてくれています。

風鈴 - オニオン

風鈴 - オニオン

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