風鈴の音のひみつ
夏の風物詩、風鈴。
風を感じるその音色は、
ひとときのやすらぎを運んできます。
形や材質によって
さまざまな音を奏でる風鈴の中から、
お気に入りの音色を見つけて、
夏の風を楽しんでみませんか?
涼を感じる風鈴の音
![涼を感じる風鈴の音](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img02_692_400.jpg)
風鈴の音を聞くと、
何だか涼しくなったような気がしますね。
日本人の多くは、風鈴の音を聞くと
風が吹いていると感じるため、
脳が「涼しい」と錯覚を起こすそう。
実際に体感温度が下がるという
実験結果もあります。
短冊が風に揺れる様子は、
見た目にも涼しげで、
聴覚と視覚の両方から
涼を感じることができますね。
1/fゆらぎ効果でやすらぎを
![1/fゆらぎ効果でやすらぎを](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img03_692_400.jpg)
ろうそくの炎、川のせせらぎ、心臓の鼓動…。
そして、風鈴の音色にも
1/f(えふぶんのいち)ゆらぎが
あるといわれています。
ゆらぎが大きいと人は不安になり、
ゆらぎが小さすぎると
逆に単調で飽きてきますが、
1/fゆらぎは、「規則的」なものと
「不規則」なものが
適度に組み合わさっているため
脳がリラックスして
心地よさを感じるといわれています。
忙しい日々の合間に、風鈴を聞いて、
ちょっとひと息ついてみては。
風鈴の仕組み
風鈴は、大きく分けて
3つのパーツで成り立っています。
風鈴の本体である「外身」。
外身から吊り下がっている「舌」。
舌の先に吊り下げられている「短冊」。
![風鈴の仕組み](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img04_692_400.jpg)
風鈴は、短冊が風を受けることで、
舌が揺れて外身の縁にぶつかり、
音が鳴る仕組みです。
そのため、外身と舌の材質やそれぞれの形、
さらに短冊の大きさ等によって
一つひとつ違う音を発します。
材質や形状よって変わる音の表情
![材質や形状よって変わる音の表情](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img05_692_400.jpg)
風鈴に使用される素材としては、
ガラス・陶器・金属等がありますが、
その材質によって音色は大きく変わります。
ガラス製は、主に「チリンチリン」
という短く涼しげな音。
陶器製はやわらかく軽やかな音色。
金属製は「リーン」という高い音が
ながく響きます。
さらに、同じ材質でも、
大きさや形により風鈴の音色は変化します。
一般的に、大きい風鈴は低くて余韻の長い音色、
小さい風鈴は余韻が短く高く澄んだ音色に。
そこに風の動きが加わることで、
間隔や音の強弱が不規則になり、
よりゆらぎのある音色が生まれます。
余韻の美しい風鈴にも癒されますが、
ご近所への音もれが気になるという方は、
音鳴りが控えめな小ぶりな風鈴を
インテリアとして楽しむのもおすすめです。
![TSUBOMI](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img17_692_400.jpg)
能作の風鈴は音鳴りを抑えるため、短冊が小さめ。
もっとよく鳴るようにされたい場合は、
短冊をひと回り大きいサイズに変えてみてください。
手作りすれば、世界に一つの風鈴に。
![手作り短冊](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img18_692_400.jpg)
手作業から生まれる繊細な音色
![型ばらし](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img07_692_400.jpg)
能作の風鈴は一つひとつが職人の手作り。
少量の水分と粘土を混ぜた鋳物砂を
手作業で木型の周りに押し固めて鋳型をつくり、
そこに溶けた真鍮を流し込みます。
風鈴は、取り出すまでに約1時間、時間を置きます。
砂の中でゆっくり寝かせることで
心地よい余韻が生まれます。
![鋳造](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img08_330_200.jpg)
![鋳物を寝かせる](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img09_330_200.jpg)
真鍮の風鈴は、厚いと高音になり、
薄くなるにつれて低音に変化します。
職人は轆轤(ろくろ)という機械で、
刃物を押し当てながら、
0.01mm以下の繊細な削りで風鈴を仕上げます。
わずかな厚みの違いが繊細な音色を生み出します。
![轆轤1](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img10_330_200.jpg)
![轆轤2](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img11_330_200.jpg)
また、美しい音色を生むには、
舌の位置がポイントとなります。
職人が手作業で、絶妙に位置を調整し、
一つずつ音色を確認しています。
![組み立て1](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img12_330_200.jpg)
![組み立て2](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img13_330_200.jpg)
一つひとつ人の手で作られる風鈴は
同じ素材・形だからといって、
同じ音が鳴るとは限りません。
お気に入りの音色を見つけるためにも、
ぜひ能作にお越しになって実際の音を聴いてみてください。
![スリム](https://gigaplus.makeshop.jp/nousaku/column/04/column04-001_img06_692_400.jpg)
風鈴の実物を
ご覧になりたい方は
能作の直営店舗へお越しください。スタッフ一同お待ちしております。