真鍮花器の魅力

真鍮花器の魅力

創業当時から能作が製造してきた真鍮製の花器。
その魅力は、素材の美しさを引き出す、
先人たちから受け継いだ職人の技にあります。

手仕事から生まれる凛とした佇まいは、
どんな空間にも似合います。

1.丸いフォルムが美しいTAMA

TAMA - S・TAMA - L - 銀

真鍮の美しい光沢と
綺麗な丸いカタチが印象的な花器、TAMA。
花を中央に寄せて支えることができるため、
自然に花のバランスを保つことができます。

角がないため、柔らかく優しい印象を
与える丸い形状は、
人が最も好むカタチともいえます。
そんな丸いカタチの花器を作りたい
という思いから生まれたTAMA。

丸く見えるフォルムにするために、
花を生ける口の部分と底を極力小さくしたことで、
より鋳造に技術を必要とします。

Snowflakes - S

真鍮製品は、型枠の中に木型を入れ、
周りに職人が鋳物砂を押し固めて鋳型をつくる
生型鋳造法を用いて製造しています。
TAMAは能作の製品の中ではサイズが大きく、
一つの型で一つしか鋳造することができません。
TAMAを100個作るときは100個の生型を
まず作る必要があります。

鋳造の際には溶けた金属からガスが発生します。
ガスをうまく逃がさないと
製品不良の原因となってしまいます。
TAMAは下側にガスがたまりやすいため、
型の下側に詰める砂をやわらかく調整することで、
ガス抜けをよくしています。

花器のような空洞のある製品は、
鋳造の際に空洞部を作るための
中子という鋳型を入れます。
TAMAは、口が小さいので鋳造後に
中子を取り出すのは一苦労です。

型ばらし


型ばらし

また、中子が熱で膨張して楕円になってしまうと、
湯まわりやガス抜けが悪くなるため、
溶けた真鍮を素早く流し込まなければいけません。

とても手間のかかる
職人の技術を必要とする製品です。

ろくろ仕上げ

鋳造後は、職人が一つひとつ
手作業で削って仕上げます。

TAMAはその美しい形状が魅力のため、
きれいな正円になるように削るために、
職人は細心の注意を払います。

鋳物には、ガスが抜けた小さな穴があるので、
職人は周りの真鍮を寄せて穴をつぶし、
なめらかに仕上げていきます。

TAMAの製造風景

TAMA - L

家具やインテリアには四角いものが多いですが、
インテリアに丸いものをプラスすると、
空間に意外性が生まれ、印象が変わります。

職人の熟練の技術が生み出すTAMAは、
お部屋に新しい魅力をきっと与えてくれますよ。



2.佇まいが美しいそろり

そろり - S

古くから茶席で使われていた花器、
そろり(曽呂利)。
もともとは着色や彫金をしていたそろりですが、
能作では真鍮の生地の美しさを生かすために
そろり- L・Sには、クリア塗装のみを施しました。
また、そろり - L - 銀・そろり - S - 銀は、
シルバーメッキの上品な色合いが、
素材の美しさを損ないません。

優美で品のある佇まいは、草花を引き立てて、
和室だけでなく、洋の空間やしつらえ、
モダンなインテリアにも馴染みます。

生型(中子)


鋳造

そろりもTAMA同様、生形鋳造法で鋳造します。
そろりは首が細いため、鋳造中に
中子が折れてしまうことがあります。
溶けた真鍮を勢いよく流すと中子が折れてしまい、
ゆっくり流しすぎると隅々まで
湯(溶けた金属のこと)がいきわたらないため、
スピートを調整しながら型に湯を流しこみます。

鋳造

鋳物は、NC加工で形状を整えてから、
ろくろ仕上げを施します。
そろりはTAMAに比べ、
NC仕上げの際にできる跡を取るのに、
手間がかかります。

また、そろりは首が細いため、
細い首の部分から太くなっていく肩の部分を
なめらかに仕上げるために、
技術を必要とします。

そろりの製造工程

そろり - L

真鍮の経年変化によって深みが増す色合いは、
使うほどに愛着がわきます。

TAMAもそろりも工程が多い製品です。
職人が手間ひまをかけ、丁寧に作りあげた花器、
ぜひ季節のお花を生けて
末永くご愛用いただければ幸いです。

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