古来より錆びや腐食に強く、「水が腐りにくく、お酒の雑味が消える」として神仏器具や酒器に用いられてきた錫。現代ではイオンの効果により、水を浄化し飲み物をまろやかにするとされています。
熱伝導も高く、燗が早くつき、冷酒も涼やかに引き立ちます。昔から「錫でお燗をつけると一級上がる」と言われますが、確かに錫で味わうお酒は格別なおいしさです。
日本酒は、温度によっては全く違う印象の味わいになったりする面白さがあります。
前菜やお刺身、サラダ等冷えた状態の料理をいただく際には、日本酒も同じように冷えているほうが合わせやすい。
料理とお酒の温度を合わせることで、バランスが取りやすくなります。
湯煎で温めたお酒は、対流しながらじんわりと全体を温めてくれ、旨みが引き出されます。
ゆっくりと温め、自分好みの温度を見つけるのも楽しいですよ。
フルーティな香りがする吟醸酒よりも、本醸造か純米なら、普段の食事に合わせやすく、旨みが柔らかくなるので心地よくいただけます。