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読みもの能いもの作り

職人の想い【第25回】

【第25回】職人の想い

Story

広めたいものづくりの想い

製造部錫製造課

吉田 雅俊

職人の想い【第25回】作業風景①

 
錫の箸置きは製品が小さいので、
バフ仕上げの際は、特に気が張ります。
中でも、水引をモチーフにした箸置きは、
鋳物の厚みが他の製品より薄く、
手に力が入りすぎるとバフの回転で
鋳物が曲がってしまいます。
さらには、製品からわずかに
飛び出ている堰(せき)
(湯道と製品の継ぎ目部分)を
削る際、製品部分まで削りすぎないように
縁を滑らかに仕上げるのが
とても難しいのです。
また、表面に線状の凹凸が
ある複雑な形のため、
製品の一部に金属が行き渡らず、
小さな穴が開いてしまうことがあり、
その一つひとつを目視で見極め、
慎重に仕上げ作業をおこなっています。
 
一つひとつが手作業ゆえに、
自分の仕上げ方次第で
製品のクオリティが決まることに
責任を感じます。
まだ入社して1年足らずですが、
仕上げの水準を一定に保てるよう、
今以上に技術を磨いていきたいです。

職人の想い【第25回】作業風景②

 

前職は、高岡市で活動する伝統産業を
引き継ぐ若手職人や問屋の青年会などを
サポートする事務局に勤めており、
高岡の伝統産業と関わりがありました。
そこから自分自身でも高岡の伝統産業を
広めていきたいという
思いが強くなりました。
 
普段は工場の中にいるのでお客様と
直接お会いすることはできませんが、
製品を手に取ったお客様が
自然と笑顔になるような
製品づくりを心がけています。
今年の夏は、鋳物製作体験の
サポートスタッフとして参加し、
たくさんのお客様と
触れ合うことができました。
少しでも多くの方に能作の魅力、
高岡の伝統産業の魅力が
伝えられればと思い、日々励んでいます。

職人の想い【第25回】

製造部錫製造課
吉田 雅俊

高岡の伝統産業をサポートする立場から
鋳物職人の世界へ

Favorite

職人のお気に入り

<香の器セット – 笹 – 錫>

 

以前から自宅で
お香を楽しんでいました。
錫のお香立てを知るまでは
木製のものを使っていましたが、
フォルムの美しさや、
錫の落ち着いた輝きが
インテリアにもマッチする
ところが気に入っています。
製品の仕上げにも携わっており、
愛着のある一品です。

 

【第25回】職人の想い

香の器セット – 笹 – 錫

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