Story
製造部錫製造課
篠原慶丞

入社から約半年が経ち、
錫と真鍮の仕上げに携わりました。
前職は楽器修理の
専門学校の教員をしていました。
その時に楽器修理を実際に手掛けていたため
バフ研磨は経験済みでしたが、
楽器は布バフで研磨していたので、
最初の頃は紙やすりでの
バフ研磨の難しさと格闘していました。
鋳物を当てる角度で仕上がりが変わるため、
自分がこの製品をどう削りたいか、
どのような仕上がりになるかを
イメージしながら研磨します。
最初の頃は、箸置きなどの小さな鋳物だと、
バフの遠心力で飛ばされないように
しっかり掴もうと手に力が入ってしまい、
体が硬くなりうまく削れませんでした。
先輩方のアドバイスで学び、
いろんなやり方を模索しながら
自分の仕上げのかたちを
作っていくのが能作流。
だんだんと自分の感覚が掴めるように
なったころには気持ちも楽になりました。
削りたい製品により、
体のどの部位を動かし緩めるのか、
体の使い方で製品が安定し、
削り方が変えられることが
ようやく身についてきました。

今夏には本社での
イベントサポートを3ヶ月間経験し、
イベントを通して
お客様と直接触れ合うことができる
とても貴重な機会となりました。
目の前のお客様が
能作の製品や取り組みに興味を
もってくれていることを肌で実感し、
自分の仕事がこのようにお客様へ
繋がっていることに大きな喜びを感じました。
この経験から、より多くの人に
能作のもの・こと・こころが広がってほしい、
そのためにより良い製品を作りたい
という思いが以前よりも強くなりました。
能作の魅力をさらに広く
たくさんの方に知っていただけるよう
自分のものづくりを
続けていきたいと思います。

製造部真鍮製造課
篠原慶丞
教員から職人へ
地元のものづくりへの新たな歩み
Favorite
職人のお気に入り
<そろり – S>
製品が出来上がるまでに
いろいろな工程を経て、
あの美しい形が出来上がる。
そこにあるだけで美しい
スタイリッシュなフォルムと
存在感に一目ぼれしました。
尊敬する恩師への退職祝として
プレゼントした時、「家内が喜ぶ!」と
言ってとても喜んでくれました。
いつも自分以外の人が喜ぶことを
想像する恩師の姿に、
私自身もそのような人に
なりたいと思っています。

そろり – S